はじめに
介護施設や在宅サービスの求人を見ると「看護師」と「介護士」が並んで募集されていることがあります。
「実際にはどう違うの?」「どっちが自分に合っているの?」と迷う方も多いのではないでしょうか。
この記事では、看護師と介護士の違いを整理し、現場でどのように役割を分担し、協力しているのかを具体的に解説します。
看護師と介護士の基本的な違い
項目 | 看護師 | 介護士 |
---|---|---|
資格 | 国家資格(看護師・准看護師) | 国家資格(介護福祉士)や実務者研修・初任者研修 |
主な役割 | 医療ケア(投薬・点滴・医師の補助)、健康管理 | 生活支援(食事・入浴・排泄・移動介助)、レクリエーション |
対象 | 病気や障害を持つ人、医療的ケアが必要な人 | 高齢者や障害者の日常生活全般 |
職場 | 病院、クリニック、介護施設、訪問看護 | 特養、デイサービス、グループホーム、訪問介護 |
👉 まとめると
看護師=医療中心のケア
介護士=生活中心のケア
です。
現場での役割分担

介護施設の場合
看護師:
バイタルチェック、服薬管理、急変時対応
介護士:
入浴や食事介助、レクリエーション、日常生活のサポート
👉 利用者の「健康」と「生活」を二人三脚で支えるイメージです。
在宅の場合
看護師:
訪問看護で医師の指示に基づく医療ケア
介護士:
訪問介護で掃除・調理・生活介助
👉 家庭を舞台に、それぞれが専門分野を担います。
協力関係が重要な理由
高齢者や利用者は、医療的なケアと生活支援の両方を必要とします。
そのため現場では「看護師と介護士の情報共有」が欠かせません。
介護士が「食欲が落ちている」と気づく → 看護師に報告 → 医療的に対応
看護師が「体調に変化がある」と判断 → 介護士に共有し日常支援を調整
👉 お互いの専門性を補完し合うことで、利用者の安心と安全が守られます。
現場の声

Bさん(介護福祉士・現場歴8年)
「利用者さんのちょっとした変化に気づいても、自分だけでは判断できないことがあります。
看護師さんに相談すると“それは医師に連絡した方がいいね”と助言してくれるので安心です。」
Cさん(看護師・介護施設勤務・経験15年)
「介護士さんが利用者さんの普段の様子をよく知っているから、私たちも医療判断がしやすい。
医療と生活の両方を理解し合うのが一番大事だと感じています。」
これから働きたい方へのアドバイス
医療に興味が強い人 → 看護師の道へ
看護師は国家資格で、取得ルートは
●4年制大学の看護学部
●3年制の専門学校
●准看護師からのステップアップ
などがあります。
資格取得後は病院や施設、訪問看護など幅広く活躍できます。
生活支援やコミュニケーションが得意な人 → 介護士の道へ
介護職は、無資格から始められる仕事も多く、現場経験を積みながら
●初任者研修
●実務者研修
●国家資格「介護福祉士」(実務経験3年以上+試験合格)
とステップアップできます。
👉 看護師は「学校で学んで国家資格を取ってから就職」、介護士は「現場で経験を積みながら資格取得」という流れが一般的です。
まとめると
看護師:資格取得までに時間と学費がかかるが、その分キャリアの幅は広い
介護士:働きながら学べるルートがあるため、未経験から挑戦しやすい
まとめ
看護師=医療ケア、介護士=生活支援と役割は違う。
現場では「情報共有」と「協力関係」が利用者を支えている。
自分の興味や得意分野に合わせて、進むべき道を選ぶのがおすすめ。
👉 「看護と介護の違い」を理解すると、仕事のやりがいも見つけやすくなります。
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